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■ 第26号 ■

■□・・―――――――――――――――2010年07月21日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・

こんにちは、田村です。

今月の連休を利用して 長野県の松本市に遊びに行ってきました。

旅の前日まで 夏風邪をひいてしまい少々焦りましたが 当日はうまい具合に熱も下がり 朝6時ころ車に荷物を積んで 葉山を後にしました。

特に渋滞もなく お昼前には松本駅に到着。

お昼にカツカレーが美味しいというお店「たくま」さんへ。 外観が蔵造りのお店は ボリューム感と味が評判なうえ 松本民芸の家具が客席に使われていることが雑誌に取り上げられていたので 行ってみることにしたのです。

今回の旅の目的は「松本民芸家具」を見たり 触れたりすること。

お昼の後は「松本民芸館(松本市博物館付属施設)」に立ち寄りました。ここは 創館者の丸山太郎さんが「美しいものが美しい」という思いで 松本民芸家具を始め 国内外の民芸品を多数に収集した博物館です。

雑木林に囲まれた建物は 静かで気持ちの良い空間でした。

そして 松本市内を松本城を中心に観光しようと歩き出したのですが・・あまりの猛暑に 松本城に登ることも諦めて 早々とお宿に向かいました。

今回お世話になったお宿は 美ヶ原温泉(松本市)にある「金宇館(かなうかん)」さん。

昭和三年に建てられた木造建てのお宿は お部屋数も9部屋と とてもこじんまりとしていて 昭和のレトロな雰囲気の建具や家具(松本民芸家具)を 大切に引き継いでいるのが 随所に伝わってきます。

お風呂上り用にと 女将が手作りで漬けた“梅ジュース”を自由に頂くことができる談話室があって 金宇館さんのブログに「早い者勝ちですよ。」と書かれていたのを思い出し 荷物を置いてお風呂も入っていないのに 早々頂いてしまいました。
もちろん お風呂の後も(笑)

松本 2010_0718 043

「暑さに夏バテしそうになりますが、そんなときは天然クエン酸たっぷりの梅ジュースが一番です。」という心づかいがほんとうに素敵で 贅沢なのに派手さはなく とてもここちの良い また行きたくなるお宿でした。

そうそう お食事(創作懐石料理)も 最高で 「幸せになりました☆」とお礼を思わず言ってしまいました。

ここまでこうして書いてみると 最初の旅の目的「松本民芸家具」を見たり 触れたりすること・・よりも「美味しかった☆」という説明に熱がこもっているような?

やっぱり本当の目的は「美味しい物たべたいっ」でした・・白状します。

最後にカッコつけさせてもらえるなら・・松本の町は まち並みも美しくて 歴史も感じさせながら 新しいものも上手に取り入れられているように感じました。
松本民芸家具の作りも そんな背景があるからなのかな?と 思えた旅でした。

松本 2010_0718 052

松本 2010_0718 062

☆「松本民芸館(松本市博物館付属施設)」はこちら
http://ow.ly/2dNr0

☆信州 松本美ヶ原温泉「金宇館」さんはこちら
http://ow.ly/2dNub

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こんにちは、設計をしている田中です。

梅雨が明け、関東地方にも夏がやってきました。

松匠創美の事務所では、当初エアコンは取り付けず年に数日ある、耐え難いほどの暑い日には「打ち水」をするなどして暑さを凌いでいました。
しかし、この2、3年の猛暑で、さすがに戸締りをした家で留守番をする看板犬達のことを思いエアコン取り付けることにしました。

松匠創美では、不覚にもエアコンを取り付けてしまいましたが 今日は、電気がない時代から受け継がれている日本人の「暑さ対策」の話しをしようと思います。

予てより日本の木造建築と言えば、夏の暑さ対策が建物の形を特徴付けていると言われています。
大きな開口部が家の中の風通しを良くし、深い軒先が強い日差しを室内の奥にまで差し込まないように遮ります。
瓦屋根は、瓦を重ねた隙間から熱を逃がすことで屋根が熱くなるのを防いでいました。

そして暮らし方の工夫の一つには、開口部の外に簾(すだれ)を掛けたり、軒先に葦簀(よしず)を立てて涼を得る方法がありました。

簾や葦簀は、太陽の高さに関係なく、深い日影を作り出しますが、風は良く通します。
開口部と簾、葦簀の間に空間を明けておくと、温まった空気が溜まらず、涼しい風が入りやすくなります。

また、竹や葦(あし・よし)のようにストロー状の素材が使われていることも、空気が温まりにくくする効果があるのではないかと思っています。

更に、打ち水や、簾、葦簀を水で湿らせて使うと涼風を得る原理はエアコンとほぼ同じで、意外にも高度なシステムだったりします。

そんな風に動力に頼らない、ちょっとした工夫を家づくりに活かしていきたいと思っています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○仕口

私の名前は「あり」と言います。

ありと言うと 虫のありを思い浮かべる方が多いと思いますが 漢字では「蟻」ではなく「亜里」と書きます。

「田村亜里」四角い漢字が並ぶ地味な字体なので“蟻”という字に変えたいなぁ・・と 昔 友達に話したことがあります。

義という漢字が(入っていて) 正義とか忠義とか なんとなくカッコイイと思ったのです。

「やめておきなさい。」と 即ダメだしをされ 笑われましたが いまでも 蟻という字には 憧れがあります。

そんなこともあって なんとなく建築用語にも使われてないかな?と探してみたら「蟻」という用語をみつけてしまいました。

なんだか嬉しくなったのと アリってなんだろう?という疑問がムクムクと湧いたので 久保に教えてもらいました。

家を建てる際に 木材と木材を継いだり 組合せたりする部分を「仕口」と総称し 木材を継ぐ時には「継手」木材を組む時は「組手」と呼ぶそうです。

その仕口に「蟻」と言う形状があるということです。

蟻というのは 一番シンプルな仕口で 簡単な継手方法なので 柱・梁など強度が必要な木材には 「蟻落とし」「大蟻」などの蟻を応用した強固な納まりがあるそうです。

シンプルなスタイルで 実は臨機応変に変化できるところなど 名前と同様に私にも共通するところがあるような・・??

・・・そんな生き方がしてみたいです。

○継手(つぎて) 材料の長さが足りない時、木材の強度を落とさずに、木材を直線的に継ぎ足す際の方法(技術)。

組手(くみて) 直交(交差)する材料を、強度を落さずに接合する際の方法(技術)。

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美
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