3層吹抜のある家

神奈川県

3層吹抜のある家のクライアントとの出会いは、毎年、海の家「LHA」の建築をさせていただいている不動産屋「LHA LAND」さんのご紹介で、当時、建築中の松匠創美の現場へお越し下さったご縁から、一緒に家づくりをさせて頂く事になりました。

敷地は、一つの宅地を南側2区画、北側1区画に分割した敷地ですが、東西に長く、広さにゆとりがあり、北と西の2方向で接道している角地でした。

クライアントのご希望は、3階建の家。ご高齢のお母様との同居。それぞれ独立されている息子さんたちが遊びに来た時に車が停められるスペースの確保。趣味のアウトドア用品を納められる部屋。そして丈夫な構造がありました。

また、クライアントは一級建築士でらっしゃるのですが、普段は木造住宅を専門にしていないと言うことで、私共へご依頼を下さいました。そのため、今回の家づくりでは随所で一緒に考えていきたいとのご要望もありまして、詳細に打ち合わせを重ねて行きました。特に構造計画の際はクライアント自らよりバランスの良い構造計画になるようご提案を下さいました。

こうしてクライアントと一緒に進め完成した家は、敷地の東側に駐車スペース。西側にアウトドアスペースを計画し、建物へのアプローチは北側道路になりました。玄関を一歩入ると、上部が3層吹抜になっている1階ホールになります。この3層吹抜空間が家の中央部分を貫いている事で、光や風、床暖房で温められた暖気、夏場の熱の排出、生活の音や、家族の気配、動線機能など、たくさんの事が繋がって結びついています。

3層吹抜の1階ホールの西側には、南に面して個室、その北側には土間の趣味室、ホールを挟んで東側には水廻りが配されています。趣味室は外部に計画したアウトドアスペースからも直接出入りできるようになっています。吹抜の中に設けた2階への階段を上がりますとDKになっています。建物の南と東に面したDKは採光条件も良いので、朝食時に朝日が程よく入ってきます。吹抜の反対側にあるのがリビングです。リビングにはご要望の畳コーナーと広いバルコニーを計画しました。小上がりになっている畳コーナーの下には布団がしまえる引出を設けて、息子さんたちの宿泊に対応できるようにしました。更に吹抜に沿って階段を上がるとプライベートスペースの3階になります。3階の個室は、屋根の角度に合わせた高い勾配天井になっています。梁の上を開放した間仕切壁は、緩やかに吹抜と繋がりつつ、プライバシーを保ちます。お母様の為の住宅用のエレベーターは、今回は2階までとしました。このエレベーターも吹抜に面して計画しています。

3層吹抜のある家では、趣味室の壁、トイレのカウンター、食品庫の棚、個室のカウンターに、クライアントが昔から倉庫にお持ちだった古材を削って表面を綺麗にして造作し、お母様の嫁入り道具、洗い張りの板をハンガーパイプ受けに再利用し、古い引き戸を押入れ下段で使うなど、思い出の品を組み込むことも出来ました。
クライアントにお会いすると、いつも笑顔で迎えて下さり、松匠創美としても思い出となる家づくりになりました。

3層吹抜のある家は、久保のブログでもご紹介しています。

  竣工:2016年
 建設地:神奈川県
家族構成:ご夫婦+ご祖母
工事種別:新築
長期優良住宅