□ 目次

【1】 こんな感じに過ごしています「 葉山の春」

【2】  家づくり雑記帖「 住宅瑕疵担保保健 」

【3】 家づくりのことば 「 ケンドン式 」

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【1】 こんな感じに過ごしています「 葉山の春 」

こんにちは 田村です。

3月の後半辺りから ウグイスの綺麗な鳴き声が聴こえるようになりました。 気付けば足元には つくしが芽を出し菜の花が咲き 顔を上げれば山が淡い緑に輝いているが見えます。この冬の寒さはいつまで続くのだろう・・と 久保と2人で嘆いていましたがようやく暖かな春が 葉山にもやって来てくれたようです。

4月に入って最初の日曜日 その日はエイプリルフールでしたが 嘘の悪戯を仕掛ける気分にならいほどの気持ちの良いお天気で 事務所近くにあるスーパーの掲示板に「フリーマーケット」のお知らせが出ていたから犬の散歩がてら行ってみようと 相方から連絡がありました。場所を尋ねると (葉山の山側)上山口という地区にある「いさむファームの駐車場」とのこと。

この上山口一帯は カブトムシが取れる森やお米の棚田が今でも残っていて 里山と呼ばれる風景が広がる谷間の自然あふれる場所です。 
そんな場所にある「いさむファーム」さんですが 実は初めて聞くお名前でした。相方が言うには源頼朝ゆかりのお寺「新善光寺」さんの近くと言う事です。どんな人達が出店しているのかもわかりませんでしたが割と家からも近いので 犬たちを連れて出かけてみました。

目的地までの谷間の道は思いのほかアップダウンが激しいく 少々お歳のいった犬とその飼い主にはハードなものでしたが 家から15分ほど登り下りしながら歩いて行くと 手造りの木の看板が目に入ってきました。
「ここだ。」と相方が言う先には ちょっとした広場(駐車場)が広がり 洋服やアクセサリーなどの小物類・食器などを おのおの広げた人達がいました。

挨拶をしながら観察してみると 30代前後の若いご夫婦や幼稚園位のお子さんを連れたお母さんなどが中心のようでした。ぽかぽか陽気の影響か お店の人もお客さんも のーんびり和やかな雰囲気で 買い物を楽しむというより おしゃべりや景色を楽しんでいるようでした。
それもそのはずでその広場の手前には梅の木が何本か生えた畑が広がり少し奥には 青々とした竹林が広がる景色を眺めることができました。

こんな気持ちのいい場所が近所にあったことにとても驚きながら やっぱり葉山はいいところだなぁ~と 改めて感じている時に ふと目線の先に小さなお爺さんが現れました。 すこし腰のまがった姿をみて この人が「いさむファーム」のいさむさんだとわかったので 近づいていくとそこには畑で採れたエシャロットの束と切干大根、だいだい(蜜柑)のジャムが並べられていました。

いさむファーム

声をかけると「このエシャロット味見してみる?」と言って「この味噌に付けて食べてみて。」と勧めてくれました。
エシャロットが大好きな私は大喜びです。市販されている物と違い 苦味が柔らかくて本当に美味しいお味でしたので頂くことにしました。すると「畑から大根抜いてくるから持っていきな。」とすぐ脇にある畑から大根を抜くとお土産と言って手渡してくれました。
普段も野菜を買えるのか聞いてみると「畑にある野菜でいいならその場で抜いて 新鮮な状態であげるんだよ。」と いつでもおいで と加えて教えてくれました。

景色といい 人の気持ちといい 本当にポカポカの気分でその場を後に野菜を買う前に覗いたご夫婦のお店で買ったリネンのスカーフ首に巻き すこし寄り道をしながら 家を目指し帰りました。行きと同じアップダウンの道ですが 心が軽やかなので・・・少し楽に感じた気がします。

里山

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【2】家づくり雑記帖「 住宅瑕疵担保保健 」

こんにちは、設計の田中です。

前回、前々回と確認申請から中間検査、完了検査のことについて書かせていただきました。
実は役所や検査機関が行う検査とは別に、最近ではもう一つ住宅瑕疵担保保険の検査というのがあります。
今回は、その住宅瑕疵担保保険について書いて行きたいと思います。

住宅瑕疵担保保険は、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって定められた、住宅の瑕疵についての担保責任義務の実効性を強化するための保険です。元々、品確法により工事の請負業者や売主などの住宅事業者は、新築住宅の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」の暇疵について最低10年間、無償補修や賠償責任を負わなくてはなりませんでした。
しかし、2006年の構造計算書偽装事件で、新築マンションの構造耐力上主要な部分に瑕疵があることが発覚した後、賠償責任を負わなければならない住宅事業者が、早々に倒産してしまい、保証がきないうという事態に陥ってしまい、問題となりました。この様な問題を改善する為に、2008年から住宅瑕疵担保履行法が施行され、万が一、賠償責任を負わなければならない住宅事業者が倒産した場合であっても、瑕疵が発覚した場合は保険金で修繕できるようにと保険制度ができました。

全ての工事請負業者や売主などの住宅事業者は、瑕疵担保責任履行のための資力確保が義務化されました。
そして、資力確保の方法については次の二つのどちらかを選択することになっています。
1 新築物件ごとに国に指定された住宅瑕疵担保責任保険法人の保険に加入する。
2 過去の供給戸数に応じて算定された保証金を法務局などの供託所にまとめて預けておく。
1の保険の場合は保険料は掛け捨てとなっていますが、2の供託金の場合は補償期間が過ぎれば預けたお金は戻って来ます。通常、供託金で納めなければならない金額は数千万円と額が大きい為、年間棟数が少ない会社は保険に加入しています。一方、ハウスメーカー等の年間棟数が多い会社は掛け捨て保険ですと費用負担が大きい為、供託金を選択しています。
因みに松匠創美の場合ですと、物件ごとに保険に加入しています。

繰り返しになりますが、保険の場合は掛け捨てで供託金の場合は一時金です。数千万円にもなる供託金を払えない事業者は、掛け捨て保険への加入が事実上義務付けされた訳ですから実質的に負担は大きくなりました。しかし、保険を利用している新築物件の場合には利点が2つありますので紹介したいと思います。

一つ目の利点は、冒頭に触れました検査です。
保険法人では、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」について設計施工基準を定めていて、その通り施工されているかどうかを確認するチェックシートを用意しています。現場担当者はチェックシートに従って自主検査を行い、別に第三者機関によって現場立ち入り検査が2回実施されます。検査が実施されるタイミングは基礎の配筋工事が完了した時点と、上棟し防水工事が完了した時点です。第三者機関の検査員は、細かくチェックし色々と質問もしていきます。ですので立会者は質疑に答えられるような人にして下さいとの注意書きがあったりします。

2つ目の利点は斡旋です。
例えば雨漏れが発覚した場合、先ずは工事請負業者や売主などの住宅事業者に連絡を取り、住宅事業者が調査をし瑕疵による雨漏れであれば無償補修をします。しかし、何らかの理由で話がまとまらない場合は、無料で住宅紛争支援処理センターによる電話相談と弁護士相談が可能です。また1万円程度で住宅紛争審査会に調停を申し込む事もできます。供託金の物件の場合は話がまとまらなかった場合、泣き寝入りするか裁判になるかしか無く、裁判になった場合は瑕疵であることを自費で証明しなければなりません。
因みに、台風などの災害時に発生した雨漏れは瑕疵にはならないそうです。

保険利用の新築物件の場合は、役所や指定検査機関が行う中間検査と完了検査に加えて、住宅瑕疵担保保険による第三者機関が行う基礎と防水の検査が行われる事になりました。これで住宅の特に大事な部分は検査を受ける事なったように感じています。

松匠創美では自主検査に力を入れてきましたので、検査を受けることは僕にとって堅苦しい事ではなくて楽しい仕事になっています。検査ですので指摘事項を上げられない事が当たり前ではあるのですが、色々な会社の施工方法を見ている検査員に「よく出来ていると思います」と言ってもらえるのは嬉しいものです。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」 

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ケンドン式

前々回から続いています 昔ながらの家づくりに関係するお話を書いている最中に 田中から「ケンドンシキ」っていうことばを知っている?と聞かれました。聞かれた時は何語かもわからないし 家づくりの事ではなく 世間の流行りのことを唐突に聞かれたのかとも迷いました。

答えに困った顔をしている私を見て「日本の家に住んでいる人ならよくやる動作を表すことばなんだけど。」と ヒントらしき事を教えてくれたので ちょっと考えました。雨戸をレール移動し戸袋の中へしまう時の動きで 指を戸袋に挟まないように!とか 畳の縁を踏んで歩いてはいけない!ことなどを思い浮かべましたが それは注意点や作法だしなぁ と悶々としていると 襖や障子のような敷居や鴨居などがある建具を 取外しするときの動作のことを「検飩」と言うんだよ と教えてくれました。

襖や障子などの引戸がない家に住んでいる人でも アルミサッシの網戸を張り替えたり掃除をする場合に枠から取外すと思うのですが その際 網戸を上に持ち上げ下のレールの溝から外して 斜めにして取り外しますが その動作のことを言うようなんです。辞書などには「上溝にはめ込み、下溝に落としこんで戸を立て込むようにした物。」(はめ込む時の動き)とあります。

見よう見まねで覚えた動作でしたから その時まではことばがあるなんて深く考えていませんでした。しかし 枠の中に建具をピタリとはめ込む作りはとても手軽で簡単であたりまえのようですが 思いつくまでには色々と試行錯誤があったのだろうと「検飩」という難しい漢字を見て知って 改めて思い感心しました。

「検飩」学校の校長室に飾ってありそうなことばに見えませんか それくらいことばに重みを感じずにはいられません。

○検飩式(けんどんしき)
  上を鴨居にはめ込み、下を敷居の溝にはめ落して建具などを建て込む  方法。    (建築学用語辞典 岩波書店より)

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美  

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