こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉を中心に無垢の木と自然素材で注文住宅を建てている工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
先日「日本のたてもの-自然素材を活かす伝統の技と知恵」という展示が上野で開催されていましたので観覧予約をして見てきました。そこに展示されていた神社仏閣の1/10模型は、国のプロジェクトで造られていて、柱梁の加工は宮大工が実物を再現しています。日本の伝統建築は、木材・土・石など多様な自然素材を優れた造形物へ昇華させた世界に誇れるものとして、昨年、日本の「伝統建築工匠の技:木造建築物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。模型は古代から現代建築までその伝統技術のすばらしさを体験できる内容の展示になっていました。そんな事もあって今日は、「大工の話」を書いてみようと思います。

小学生の「将来なりたい職業」でも上位にランクインすることもある大工ですが、一口に大工といっても具体的には、色々な職種があります。宮大工、数寄屋大工、船大工、建具職人や木工家具職人も大工に分類する場合もあります。新しいところでは、内装を得意とする造作大工、構造体を得意とするフレーマーやコンクリートの型枠を造る専門の型枠大工もあります。

その中で一番多いのが、木造住宅を造る大工です。松匠創美のような木の家の場合は、土台を敷くところから完成まで大工が関わります。20年程前までは、土台を敷く以前に1、2か月かけて、大工の棟梁が下小屋で墨付けをし、大工たちがノミや手ノコを使って刻むところから大工の仕事は始まりましたが、近年では骨組みである柱や梁の木軸組は事前に工場で加工するプレカットが9割を超え一般的となりました。そこには世界一と言われるプレカット技術の発展とともに、大工の人材不足と技術力の低下があげられます。

プレカット技術については、導入された当初は、まだまだ精度も悪く、間違いも多かった機械によるプレカットですが、昨今では、プレカット機械メーカーや工場の方々の努力によって技術が向上し、大工が手で刻む以上に精度よく、ほぼ間違いなく加工ができるようになりました。

人材不足については、これまで大工になるには学校があるわけではなく、親方について仕事を覚えるといった徒弟制度によることが多く、どのようにすれば大工になれるのか分かりにくい、こともあり、中高生の「将来なりたい職業」ではランク外になってしまうという実態があります。現在は昔のように弟子入りする時代から、大工技術を学べる専門の学校や塾で下積みをする時代に変わってきているので、この問題も改善していけるのではないかと思っています。

技術力の低下については、高度経済成長期から現在未来に至るまで、住宅業界には工業品がどんどん組み込まれていて、そんな工業化された住宅を造る大工の事を「鉋「かんな)」「のみ」を使わない事から「組み立て大工」と呼び、技術力を必要としなくなる側面もあります。一方、弟子から少しずつ仕事を覚え一人前の大工になるもその後は、技術を向上させても評価がされにくく、賃金も変わらず、向上心を持つことが難しい現状もあります。昨今では人材不足を解消すべく、技術を評価する基準をつくる動きもありますので、早く整備されることを期待しています。

そんな中で元気を取り戻しつつあるのが日本の伝統工法で造る大工です。古民家などに用いられていた構造工法の木組みを活かした家づくりで、人力で組上げていきます。そんな大工たちは、誇りを持って「上棟するまでが大工の仕事の醍醐味」なんて言ったりします。1割に満たない少数ではありますが、このように伝統工法を後世へと残し、大工が自分の仕事に誇りを持つことができる仕事が増えれば、子供のころに憧れた大工に実際になりたいと思う人も増えてくれるのではないかと期待しています。

心地の良い手触り、足触り、木の香りや目に優しい風合いの住まいは、手仕事をする大工さんにしか造れません。リフォームやリノベーションは特に大工さんの熟練技術を要します。木造住宅を造る大工も伝統技術を残す大工も業界全体が盛り上がっていけるように頑張って行きたいと思います。

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