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松匠創美ブログ

‘耐力壁ジャパンカップ’ カテゴリーのアーカイブ

2011/11/11

耐力壁ジャパンカップ2011-8

第14回ジャパンカップのトーナメント優勝をしたのは、

株式会社ポラス暮しの科学研究所の耐力壁 『頂(いただき)』です。

トーナメント優勝をすると、その耐力壁が破断するまでの耐力が

どの位あるのかを計測する機会が得られます。

2011_1010DB

今回は、60KN(果てしなく強い壁)を目指していたのですが、

計器の不具合により、結果は判りませんでした。

う~ん、残念です。

2011_1010CP

このチームは、これまで何度も優勝をしますので、

ビスを留める位置まで、すべて計算し、

場所によって、本数も変えてベストにしてあります。

2011_1010CO

また、金物の重量をレギュレーション内に納めるために、

市販の金物や木材を加工して重量も調整しています。

2011_1010CN

この情熱が、大会を盛り上げてくれているのだと思います。

今年の戦いを見ていて、

まだまだ奥行きのある世界であることを感じることができました。

来年は、どんな戦いが繰り広げられるのでしょうか、

是非予選から観戦したいものです。

この話題に長くお付き合いを頂きまして、

ありがとうございました。

2011/11/08

耐力壁ジャパンカップ2011-7

耐力壁ジャパンカップ決勝トーナメントの話題も

回数を重ね、いよいよ決勝戦です。

2011_1010CI

2011年の決勝戦は、

左、東京都市大学 大橋研究室の耐力壁『初代ユキヒロ』対

右、株式会社ポラス暮しの科学研究所の耐力壁 『頂(いただき)』

の対戦です。

2011_1010CK

結果は、準決勝でダメージを受けましたが、強さを追い求めた

『頂(いただき)』がトーナメント優勝を決めました。

2011_1010CS

一方の『初代ユキヒロ』も大健闘でした。

この足元の組み方が効果的だったのでしょうか。

2011_1010CW

金物ではなく、木製のやとい(上の写真)が

意外としっかりと利いていることを見る事が出来ました。

2011_1010DA

将来的に、プレカット(機械による加工)でこのような

木のやといで土台と柱が緊結ができるようになる日が

来るのではないかと、期待してしまいました。

もう少し、つづく。

2011/10/27

耐力壁ジャパンカップ2011-6

昨日に引き続き、耐力壁ジャパンカップ決勝トーナメント準決勝、

第2試合の対戦です。

IMG_0788

左側は、トーナメント優勝を目指す、

株式会社ポラス暮しの科学研究所の耐力壁 『頂(いただき)』。

右側は、総合優勝を目指す、チーム匠

(㈱アキュラホーム+東京大学木質材科学研究室+篠原商店)の

耐力壁 『紬(つむぎ)』。剛と柔の対戦です。

2011_1010BW

結果はやはり、剛の耐力壁である 『頂』 が勝利しました。

でも、予測をしていた以上に 『紬』 は大健闘をしました。

2011_1010BX

『紬』 のダメージは、上の写真の通り、土台にめり込んだ程度で、

一方の 『頂』 は、土台にダメージを受けていました。

IMG_0792

水平変位の合計が450mmではなく、600mmだったら・・・

勝敗は変わっていたかもしれません。

2011_1010CF

お話を伺うと、ホゾ穴の中までカンナをかけてあるそうで、

施工精度にこだわった結果の好成績だったようです。

2011/10/26

耐力壁ジャパンカップ2011-5

今日は、耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメント準決勝、

最初の対戦です。

2011_1010BI

左側、東京都市大学 大橋研究室の耐力壁『初代ユキヒロ』。

右側、小松組+安井杢の耐力壁『数寄檗(スキバク)』。

どちらも金物を使わず、木だけの戦いになります。

2011_1010BL

結果は、写真では判りにくいのですが、

前半劣勢だった、左の『初代ユキヒロ』が逆転して勝ちました。

勝敗は、どちらかの耐力壁が破断するか、

破断するより前に、水平変位の合計が450mmに達した場合には、

その水平変位が大きい方が負けになります。

この対戦の場合は、右側の耐力壁のほうが

変位が大きかったことにより、勝敗が決定しました。

2011_1010BO

また、近づいてみますと、敷き土台にもダメージを受けていました。

この壁『数寄檗』、今回一番注目されていた耐力壁です。

そのため解体にも注目が集まります。

2011_1010BV

解体後に見ることが出来る、接合部。

こんな形に、加工され土台や梁と接合してありました。

2011/10/24

耐力壁ジャパンカップ2011-4

今日は、耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメント1回戦、

最後の対戦についてです。

2011_1010BD

写真左側は、毎回優勝争いを繰り広げている、

株式会社ポラス暮しの科学研究所チームの

とにかく強さを追求した壁です。

大会のレギュレーション枠を最大限に利用して、

金物もしっかり使用し、木の筋違いを追求している点が特徴です。

写真右側は、滋賀職業能力開発短期大学校の

国産の天然乾燥材を使用した貫き工法による耐力壁です。

特徴は、貫を斜めに交差させ、より多く貫を組んだ点です。

2011_1010BE

結果は、殆んど動いていない、左側の壁の勝利です。

左側の壁は剛性が相当高く、貫き工法による柔かい右の壁は、

大きく変形するコトになりました。

2011_1010BG

結果、右の壁の足元はかなり破断していました。

しかし、これだけ変形できると言うことは、

柔らかいけれども、強い壁と言うことで、

それはそれで凄いことです。

そして、単純なつくりで見た目にも美しい点も良かったと思います。

次は、準決勝につづきます。

2011/10/18

耐力壁ジャパンカップ2011-3

今日は、耐力壁ジャパンカップ2011の

決勝トーナメントの3試合目の対戦についてです。

2011_1010AU

写真が遠くて、見難くて、すみません。

向かって左は、早稲田大学新谷研究室の

通常面材として使用する合板(6ミリ)の幅を割いて、

編んで留めている耐力壁です。

施工精度はあまり求められず、接合が簡易なところが特徴です。

向かって右は、前年に引き続き今年も総合優勝を狙っている、

㈱アキュラホーム+東京大学木質材料科学研究室+篠原商店の

間柱を桁と平行に配置して、帯材を2本中間に配置した、

金物を使用していない耐力壁です。

土台にウリンを使用しているところが特徴です。

2011_1010AW

結果は写真の通り、傾きの少ない右の壁が勝ちました。

2011_1010AX

近くで見てみましたら、向かって右から2枚目の合板の端部が

上下共に破断していました。

2011_1010BB

この合板、編むために曲げベニヤを使用したことで、

ベニヤの繊維方向が不利に働いたような気がしました。

4試合目は、また次回に。

2011/10/17

耐力壁ジャパンカップ2011-2

今日は、耐力壁ジャパンカップ2011の続きです。

決勝トーナメントの2試合目は写真の2体の対戦です。

2011_1010AM

向かって左が、今回最も注目を集めていた壁です。

小松組(京都大学)+安井杢の

斜格子に組んだ京都らしい数寄のデザインで

金属、接着剤等を使用していない耐力壁です。

材にスギの圧縮木材を使用しているところが特徴です。

向かって右は、東京工業大学の

格子壁で、伝統工法の接合部を用いた耐力壁です。

あえて、ありふれた格子壁で新しい可能性に挑戦したそうです。

2011_1010AN

結果は、写真では判りにくいのですが、

倒れの小さい左の壁の勝ちです。

2011_1010AP

近づいてよく見てみますと、

右の壁の土台には割れが入っていました。

今年は、金物を使っていない壁が

決勝トーナメントに多く残っていましたので、

金物を使っていない壁同士の対戦の場合には、

中々破断に至らないので、一進一退が見応えありました。

 

次回につづく。

2011/10/13

耐力壁ジャパンカップ2011-1

今年も、耐力壁ジャパンカップが開催されました。

10月の8、9日に予選、10日に決勝が行われました。

そこで、3連休最後の10日月曜日に決勝を観戦に、

静岡県富士宮市にある、日本建築専門学校まで行って来ました。

決勝のこの日は、予選を勝ち抜いた8体によるトーナメントです。

最初の対戦は、東京都市大学 大橋研究室の壁です。

「幸」と言う文字になっていることが特徴です。

2011_1010AA

対する壁は、会場になっていました日本建築専門学校の壁です。

授業で1/10模型をつくって対戦して、

最終的に勝ち抜いた壁2体を複合したそうです。

耐力壁でも、窓として使えることが特徴です。

2011_1010AB

初戦はどちらも金物を使っていない壁同士の対決です。

結果は、日本建築専門学校の壁の足元が破断して、

東京都市大学 大橋研究室の勝ちでした。

2011_1010AJ

破断したのは、下の写真の雇いホゾです。

2011_1010AK

柱と土台を緊結する場合、一般的には金物を使用するのですが、

このような木を使った接合方法もあります。

つづく・・・。

2010/10/15

第13回 木造耐力壁ジャパンカップ その4

今日も引き続き耐力壁ジャパンカップのことになります。

この話題が長く続いてしまいましたがついに決勝戦です。

決勝戦に勝ち残った壁「あやめ-Ⅱ」は、

昨年トーナメント優勝した「あやめ」の改良型です。

通し貫きと構造用合板で、足元にはLVLを使用してあります。

2010_1011AM

対する壁は、準決勝で触れました「東濃桧の壁」です。

2010_1011BU

どちらも意匠性が高く、このまま見せても美しい耐力壁です。

さすが決勝戦、中々の好勝負で見応えがありました。

変形の仕方が比較的どちらの壁も似ているところが

興味深くておもしろいと思いました。

2010_1011AL

結果、「あやめ-Ⅱ」がトーナメント2連覇を決めました。

どうも「東濃桧の壁」は、予選の対戦で桁にダメージを受けていて

そこが弱点に負荷が掛かってしまったようです。

2010_1011AP

写真に点のように見えるものは木のこみ栓なのですが

この配置も全て計算された配置になっているそうです。

木質構造の広大な世界の一端が覗けたような一日でした。

2010/10/14

第13回 木造耐力壁ジャパンカップ その3

今日は準決勝2つの対戦について書きたいと思います。

とは言いましても、準決勝の第一試合は

昼食を買いに出かけている間に対戦が終了してしまい、

どのような戦いであったか不明ですので、

実際は第二試合についてです。

2010_1011BQ

左「板壁1号」対右「東濃桧の壁」の対戦になります。

「板壁一号」はほぼ桧の3層パネルのみの壁を足元で

橋脚の耐震補強などでも使用されるアラミド繊維を使って

固定しています。

対する「東濃桧の壁」は貫きのみで構成された壁です。

2010_1011BZ

結果は「板壁1号」の桁が破断したことで決着が付きました。

パネル上部と桁との間にスリットを入れて

力が逃げるようにしていたようですが、

やはり壁があまりにも強いことと、足元のアラミド繊維が

伸びたことで桁が耐え切れず破断したのではないかと思います。

因みに田中は、「板壁1号」は反則な位強いと思ったようです。

この壁、写真では普通に柱があるように見えますが、

実はこんな感じにで中は空洞になっています。

2010_1011CF

新しい発想が面白い壁でした。